ファイルカービング(FileCarving)

データ復旧サービスでは、一般的にファイルシステムによる復旧が行われております。

ファイルシステムはWindows PCの場合NTFSが使われ、Linux PCではEXT2/3/4が使われています。

USBメモリーやSDカードではFAT(FAT32やexFAT)が使われています。

フォルダ名やファイル名を優先してデータ復旧しますとメタデータを解析して復旧しますので、もし情報が欠落している場合は目的のファイル名が見つからない事になります。

そこでユーザー様が欲しいデータファイルは開ければ宜しい訳なのでファイルのヘッダーとフッターだけを利用したデータ復旧を行う事で欲しいファイルが見つかります。(もちろんヘッダーやフッターまでも見つからない程激しく破損している場合は復旧できませんが・・・)

つまり、フォルダ名やファイル名、及び作成日時や更新日時を捨ててしまう手法です。

一般的な拡張子のファイルはこの方法が最後の手段であり、開ける率がアップする最良の手段です。

このような復旧手段をデータ復旧業界では[カービング(Carving)]と呼ばれております。

業者によってはユーザー様への説明が面倒なために、このカービングでのファイルは提供しないと決めている業者もあります。ユーザー様の立場で復元率だけで言いますと最良の方法なのです。

欠点はファイルを開くまで、どのファイルが、どの内容のファイルか判らない点です。データ復旧できたかできなかったか誰にも判らない点です。

ExcelやWord等のオフィスソフトの場合はエクスプローラーを利用してコンテンツ内のテキスト文字列検索を利用すると便利です。

画像や動画の場合は1枚1カットを全て探すしか方法はありません。

当店では、ファイル名が不要な写真画像や動画については、この復旧手法を利用する事により復元率上げております。他社様で復元できなかった画像でも復元できる事があります。結果は1件1件が異なりますから作業を実施してみないと結果は判明しませんし、復旧後もユーザー様に納品して見ないと判りません。

データ復旧では納品後の返品や返金ができないサービスですので、上記の内容を良く理解頂いて、有効と判断された場合だけご注文頂くようお勧めします。最後の手段としてご利用下さい。

写真画像の場合、断片化しているSDカードやUSBメモリーからの復旧結果は画面の下部がグレーにつぶれていたり2枚や3枚が重なって表示されたしますが、そのような場合でも複数の画像を繋ぎ合わせて1枚の画像を作成する事ができる事がよくあります。