情報が溢れている
最近はYoutubeの投稿が増えて、目的の情報が簡単に入手できる点で大変良い時代となりました。
問い合わせが年々益々増加傾向なのが、外付けハードディスクのドライブが認識できなくなった場合、市販のケース又はUSB変換ケーブルを購入してファイルを救出する、という内容の投稿も増えています。
この場合の問題点は何処にあるのでしょうか?
ケースに内臓の基盤不良が原因でドライブを認識できないという確率は極めて低です。通電できない症状なら1%以下の確率で存在しますので解決します。しかし通電していてドライブにアクセスできない場合、99%以上はHDD自体に障害が発生しています。
原因1位はプラッタの不良セクターで、2位がリードエラーによりファイルシステムの損傷です。
リードエラーはケースを交換したところで解決するはずがありません。
不良セクターもケースとは何ら関係ありません。
情報氾濫時台は、選ばないと危険
以上の通り、YouTubeで提供されている情報の多くは「自称ユーチューバー」又は「自称パソコンマニア」がお金稼ぎのために面白くおかしく放映している素人さんなのを認識していますか?
いたずらが目的でアップロードしている人も多く確認しています。
ハードディスクに障害が発生したら、やってはいけない事は「現状維持」なのです。
「現状維持」とは何もしない事です。「他人に触らせない」事です。
パソコンに詳しい人はデータ復旧にも詳しいのか?!
「パソコンに詳しい人=データ復旧に詳しい人」ではありません。
データ復旧の技術情報は公開されているものではないのです。1回30万円位で公開されている業者はありますが・・・・そんなに高い技術をYouTubeで無料公開されるはずがない事に気が付きませんか?
データが大切なら、障害が発生したハードディスクを他人に触らせない事が非常に重要です。
預かるとその人はきっと「スキャンディスク」や「デフラグ」をしてしまい、壊してしまします。
正常なケースを交換した方も多く見てきました。
ファイルが見えたら何度もコピーに挑戦する人が殆どです。
この行為が死にかけのハードディスクに負担を掛け、最後のチャンスを逃がしているのです。
見積額がご予算と合わずにキャンセルされる人も多く、最近では年々高額傾向です。(HDD容量が増えているのが理由です)
(最近の例)4万円で見積りし99%の領域が復旧できたハードディスクがキャンセとなり、知人が「無料で復旧してあげる」と言ってHDD全体をスキャンされ復旧不可となった後に再度持ち込みされました。
その人がやった事は「スキャンディスク」「チェックディスク」「デフラグ(最適化による配置替え)」フリーソフト多数、だそうです。
私が前回(1週間前)復旧した時には、不良セクターが5個の軽度物理障害でしたが、今日の診断結果では不良セクターが1万個へ増加しています。WindowsでSMARTが取得できていた物が、既に認識できなくなっています。
スキャンディスクもデフラグも、データ救出には使えません。しかしYouTubeでは沢山勧められています。
どの情報が正しいかを選び判断できる力が必要な時代です。判らなければ専門家に依頼しましょう。